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REPORT 多くの赤ちゃんの命を救った母乳バンク(Milk Bank)

9月は防災月間。

日本各地では豪雨による災害が続いています。被災地の皆様には心よりお見舞い申し上げます。

さて、フィリピンのスーパー台風30号による大災害からはや10カ月がたとうとしています(2013.11.8)。 被害が大きかった中部地方のレイテ島では、被災直後の1か月で約12000人の赤ちゃんが誕生したといわれます。
日本の東北大震災被災地でも、あの3月11日、約100人の赤ちゃんが生まれたといいますから、日本でも1か月の計算で約3000人の赤ちゃんが生まれたことになります。赤ちゃんやその母親、高齢者は災害弱者でもあります。生まれたばかりの赤ちゃんと母親の命をどう救うか、というのは大きな課題かと思います。
「母乳バンク」とは、病気や早産で母乳が出ない母親にかわり、別の母親の母乳を提供する仕組みです。米国母乳バンク協会では、2011年に配布された母乳が62トン近くになりましたが、需要に追い付かないほどだそうです。母乳バンクは、フィンランドやイギリス、インド、中国等は広く40か国に設置されています。
フィリピンの「母乳バンク」は、首都マニラに5か所、セブやミンダナオの公立病院や非営利団体NPOにも設置されていて歴史があります。マニラ中心部のマカティ市では、20133月に自治体として初めて母乳バンクを設置したそうです。これは公立病院に次いで3か所目。出産で妻を失い、母乳バンクから母乳提供を受けた経験をもつピナイ市長の強い要望で実現したといいます
フィリピン政府の過去の経験から、災害時の粉ミルク配布は禁止されています。衛生状態の悪化で赤ちゃんが命を落とした例が多かったからです。
そこで、母乳バンクでは、全国の授乳中の母親たちに母乳の寄付をよびかけ緊急支援を行いました。このお母さんたちのボランティアの母乳寄付のおかげで、たくさんの赤ちゃんの命が守られたといいいます。寄付された母乳は、低温殺菌されのち、-70度で凍結されて被災地に届けられました(解凍後は4時間以内に消費というルール)

 

パクパクは、3月の出張の際、マニラ在住のジャーナリスト穴田久美子さんから、一歩進んだフィリピンの「母乳バンク」の取り組みを伺い、ささやかながら寄付をさせていただきました。その後、「母乳バンク」の緊急支援に取り組んだ穴田さんから現地レポートが寄せられましたので、ぜひ皆様にご紹介したいと思います。

 

➡ フィリピン通信14をお読みください。

被災した母子を助ける「母乳バンク」穴田久美子 2014.3.28.

*ちなみに日本では、201310月に東京の昭和大学付属病院小児科に初めて「母乳バンクが設置されました。日本では高齢出産や多胎児が増え、低体重児が2012年には新生児の約10%になっていて、粉ミルクでは対応できず母乳が必要とされているとのことです。

 

 

 

 

 

 

 

 

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