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「ベトナムの旅と日本で暮らすベトナム人の現状」青木由希子さんのお話 多文化カフェNo.1

ベトナムチャム民族のかご

多文化カフェNo.1 「ベトナムの旅と日本で暮らすベトナム人の現状」 2021.5.16. 14:0016:30 @かまいキッチン

「多文化カフェ」とは、「国内外の気になる問題をみんなで話して共有しよう!」という趣旨の小さな集いの場です。世田谷雑居まつり「アジア・アフリカのまち」の参加団体有志でつくりました。第1回目として、写真家の青木由希子さんのお話会を@かまいキッチン(世田谷区下北沢)にて開催しましたのでご紹介します。

★青木由希子さんプロフィール

写真家。1995年からベトナムに通い続ける。原宿同潤会アパートで初個展をする。個展、グループ展に多数参加。『ベトナムの料理とデザート』トウェンP.T.著(PARCO出版)では、企画と撮影を担当。P4(ピーフォー)ベトナムレストランのサイトでフォトエッセイ「ベトナムおいしい散歩」を連載中。

★青木由希子さんの「ベトナムの旅@チャム民族の村」写真展開催中です。

会場:生活クラブ生協@世田谷・地下1F カフェ素々

期間:5月10日(月)~7月末まで。11:00~14:00 日曜休み

 

チャム民族の暮らしと食文化

ベトナムには54の多様な民族が暮らしていますが、今回はチャム民族の村の写真を見ながら、彼らの暮らしや食文化などについてお話を聞くことができました。

 

チャム民族とは

チャム民族は2世紀から19世紀までベトナム中南部で栄えたチャンパ王国の末裔です。すぐれた航海技術を持つ海洋民族で、琉球王国時代、朱印船貿易など海のシルクロード交易などで古くから日本とのかかわりがありました。

日本人町があったホイアン地域で今も食べられているカオラウという麵は伊勢うどんの影響を受けたものだそうです。その米麵づくりには、チャンパ時代からの井戸の水が使われるそうです。

チャンパ王国の地図   ©Po Dharma 現ベトナムの中南部に広がる国土がありました。

彼らの生活で最も興味深いのは雑草食(チャム人は野菜と呼んでいる)です。おもに家のまわりに生えている草や葉を摘んで調理します。薬草としても生活に根付いていて、その知識は親から子、子から孫へと受け継がれています。

©yukiko aoki

みちやなぎの米粉スープ みちやなぎの葉を煮て米粉でとろみをつけたような塩味のみのシンプルなスープです。日本の七草がゆのように見えます。

葉の組み合わせで風味をつくることができ、調味料には塩やヌックマムを使います。米粉を入れるのはとろみをつけるためではないそうです。このスープは白いご飯にかけて食べます。唐辛子と塩をつぶした薬味をのせていただきます。日本人にとってはとろろご飯に薬味をのせて食べるような感じです。

 

湧き水を利用した井戸。緑あふれるのどかな風景、可憐な草花、井戸で遊ぶ子どもたち。ゆったりと流れる時間が伝わってきます。

©yukiko aoki

村にある2つの井戸はチャンパ王国時代から湧き水で,村の田んぼをうるおしています。

写真を見ていた小学3年生のRちゃんの「行ってみたいな~」という言葉に全員共感、納得。

 

ニントゥアン省にはチャム民族の村は23あり、そのなかには、バラモン、バニ、イスラムなどの宗教があります。

ラマダンの宗教行事は、バニ族(cham bani)がおこないます。ラマダンには美しい竹のかごを使います。

©yukiko aoki

バニのラマダンに使う竹のかご。Tuan tu村では、テーブルに食事を置いて、竹かごをかぶせています。家から頭にのせて運ぶために、ほこり除け(虫除け)のためだと思われます。食事を運ぶスタイルは村によっていろいろあるようです。

 

村のマーケットにてラマダン用の竹かごの品定めをする女性たち。伝統織のターバンを巻いています。

©yukiko aoki

美しい竹のかごは、伝統的な技法で手作りされています。

 

ベトナムのおやつチェー」でちょっと休憩 

ベトナムのお茶2種(ハス花茶とvoiという花のつぼみ茶)とベトナムおやつの代名詞「チェー」。バナナと里芋をココナツミルクで煮たお汁粉風。

ほんのり甘いおやつは参加者に大好評でした。

 

  

後半は「日本で働くベトナム人や留学生の現状」について

コロナ禍が留学生や外国人労働者を直撃

現在、多くのベトナム人が外国人労働者、留学生として日本に暮らしています(約40万人)。しかし、コロナで仕事を失ったり、学校が休学になりバイトをなくした留学生は、住む場所を追われ、帰国もままならず成田空港や公園で野宿するなどとても厳しい状況にあります。なかには仕事で大けがや病に倒れ治療費が払えない、仕事場でひどいいじめにあい精神を病んだり、妊娠して行き場がない女性たちもいます。

命からがらシェルターにたどり着いてもシェルターは千葉、埼玉、東京の3か所でどこもいっぱい。さらにシェルターから次の居場所を探すにも外国人と聞いただけで断られ、理解のある大家さんが少ないのが現状です。こうした困窮者のお世話をしているのがベトナム人女僧ティック・タム・チ―さんです(以下タムチ―さん)。

 

タムチ―さんは20年以上前に日本の大学で学び日本の寺で修行。現在は「在日ベトナム仏教信者会」の代表理事として、埼玉県の大恩寺を拠点に駐日ベトナム大使館と協力しながらベトナム人の支援を続けています。写真は、大恩寺の畑にて。

現在、タムチーさんはベトナムに一時帰国中ですが、コロナ感染拡大のため日本に再入国できず、多くの人が彼女の帰国を待ち続けています。彼女の留守中はボランティアが支援を続けています。

青木さんは、日本で暮らすベトナム人の窮状を知り、「タムチ―さんだけに任せていられない。日本人の私もできることがあれば力になりたい!」と昨年秋からボランティアでお手伝いを始めたそうです。シェルターに暮らす人の話や心配事を聞いたり、引っ越しを手伝うなど忙しい毎日。仕事をしながらのボランティア活動は限界を感じることもあるようです。「まずは日本人の多くの人にこの現状を伝えたい! そして彼らを温かい目で見守り、力になってほしい! 何よりも技能実習生や留学生として招いた日本政府が彼らの最低限の生活を保障してほしい」と熱く話されていました。

 

お話を聞いての感想

厚生省のデータによると現在日本の外国人労働者数は約172万人。年々増加し2019年には過去最高を更新しました。国籍別ではベトナム人が最も多く外国人労働者全体の約25%、約40万人を占めています。彼らは介護、建設業、農業や漁業などの現場で働き、私たちの生活を支えてくれています。(厚生労働省2020年10月)

しかし、多くの日本人がこの現状を知りません。「勝手に日本に来たんだから仕方がない」「コロナで困窮しているのは外国人だけじゃないから」といった心無い言葉に胸が痛みます。彼らは日本で仕事や日本語を学び母国と日本の懸け橋になるはずの貴重な存在です。今は誰もが大変な時期ですが、だからこそ、お互いに助け、支え合う関係を築いていきたいと思いました。

 

寄付を募っています!

★今回の参加費の一部と寄付金を青木さんをとおしてベトナム人留学生と技能実習生に寄付しました。

また、引き続き寄付を受け付けていますので皆様のご協力をお願いいたします。

🔶在日ベトナム仏教信者会 大恩寺(ベトナム寺院) 

ゆうちょ銀行

名称 ザイニチベトナムブッキョウシンジャカイ

記号 10170

口座番号 83642461

 

以上

 

 

 

 

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