第一回キックオフ勉強会「フェアトレードタウンを知ろう!」には、企業１、団体５、大学生９人、個人、計３４人が参加し、熱気に満ちた勉強会となりました。(５月１８日<土>１８時半～＠世田谷文化生活情報センター: 三軒茶屋・キャロットタワー)。

勉強会の前半は、谷内田絢子さん（NPO法人　ジャパンプラットフォーム）・胤森なお子さん（一般社団法人　日本フェアトレード・フォーラム）代表理事、２人の講師による国内外のフェアトレードタウンの（FTタウン）現状や課題について学び、世田谷区が「FTタウンになるには？」「なったら？」ワークショップ(WS)を通して参加者同士、互いに意見を出し合いました。

WSの課題１：フェアトレードタウン化で期待される町のイメージ、変化 課題２：タウン実現に向けて具体的な活動や連携、イベントのアイデア 課題３：これらの例に合致した勉強会の企画案 各グループではさまざまなアイデアや意見が飛び交いました。

元気いっぱいアイデア満載の学生さんに元気をもらいました！

＊フェアトレードタウン運動（以降FTタウン）とは、市民、行政、企業などが町ぐるみでフェアトレードを推進する運動のことです。世界のFT運動は世界３３か国、2175地域に広まっていて、イギリスでは635、ドイツは596がFTタウンとして認定されています。日本では熊本、名古屋、逗子、浜松の４か所だけですが、札幌、宇都宮、垂井市など、日本の各地でFTタウン化に向けて市民の活発な動きが展開されています。



FTタウンになるためには、いくつかの条件を満たしたうえで、認定機関が認定する仕組みになっています。日本では６つの基準を満たす必要があり、「一般社団法人日本フェアトレード・フォーラム」FTFJによって認定されます。fairtrade-forum-japan.org

レクチャー１：「フィールドワークを通してみた世界のフェアトレードタウン」＠イギリス
講師：谷内田絢子（やちだ　あやこ）さん・NPO法人ジャパンプラットフォーム　

イギリスの３つのまちのFTタウン運動を紹介してくださいました。市民が自発的に活動を開始したガースタング町（FTタウン世界で第一号）、自治体の職員が市民団体と協力して活動を開始したブリストル市、市長がFTタウン目標を宣言したロンドン市それぞれの町の発足の違いはあれ、市民同士が交流し、地域や企業を巻き込んでいくパワーに圧倒されました。

レクチャー２：「日本のFTタウン運動ー認定基準と地域社会での連携ー」
講師：胤森なお子（たねもりなおこ）さん/一般社団法人　日本フェアトレード・フォーラム代表理事FTFJの活動内容やFTタウンの６つの基準（世界は５つの基準）についてお話してくださいました。日本基準には独自の基準を設け、３つの特徴がある。
①基準４「地域活性化への貢献」でまちづくり、環境活動などとの連携を奨励。
②「フェアトレード産品」を幅広く定義し、FI（国際フェアトレードラベル機構）の認証産品、WFTO（世界フェアトレード機関）加盟団体の産品だけでなく、地域の推進組織が適切と認めるFT団体の産品も含む。
③店舗カウントを柔軟に。

現在タウンに認定された４つの町では、地域の人たちが交流し、さまざまな活動を展開している。タウン化に向けては、はじめからFTに関心のある人ばかりでなく、FTに関心のなかった人たちとも交流し、互いに学び、つながっていく。FTタウン運動の良いところは、地域の人たちが店、企業と話すことで、色々な人とつながること。結果、誰もが「町づくり」の大切さを実感できる。これは国内外のFTタウン運動に共通している。

FTタウン運動は簡単ではないけれど、認定された時の皆の喜びは大きく、笑顔に満ち溢れていてとても感動的！ともかくみんながタウン化に向けて楽しんで運動を進めていくこと、そのプロセスを大事にしてください！とFTFJの理事、胤森さんから温かいメッセージを頂きました。FTタウン運動を始めたばかりの私たちですが、認定した時のことを想像するとわくわくしてきます。FTに関心のある方、まだよくわからない方、ぜひご参加ください！

第２回勉強会（詳細はフェアトレードタウン世田谷　facebookをご確認ください）
日時：６月１１日（火）19:00-21:00
場所：未定
テーマ：人口200万都市　フェアトレードタウン名古屋のいま
ゲストスピーカー：原田さとみさん　　NPO法人フェアトレード名古屋ネットワーク理事

                                                                                                                      報告:  佐藤育代