１０月９日、環境問題・消費者問題の第一人者である中原秀樹先生(東京都市大学名誉教授）をお招きし、下北沢タウンホール　(第一集会室)にて第３回勉強会を開催しました。

　　　　　　　テーマは、「SDGｓ×消費者教育＝エシカル　
　　　　　　　　　　　～エシカル消費が実現するSDGｓと循環型社会」

フェアトレードに関心のある大学生、企業、区役所職員、区議、教員、NGOスタッフ等
３７名が参加。先生のユーモアのある話しぶりに引き付けられアッという間の２時間でした。長時間の講演でしたが、皆さん熱心にお話に耳を傾けていました。また、勉強会を重ねるごとに新しい仲間が増え、「フェアトレードタウン運動」への関心が少しずつ広がりつつあり、とても嬉しいです。

SDGｓの認知度は高まりつつありますが、市民一般にも中小企業経営者の認識度や対応状況はまだ十分とは言えません。「自分ごと」として考え、行動するには、環境問題や消費者問題などの勉強をして、理解を深める必要があります。

国連は2015年９月、SDGｓ（Sustanable Delopment Goals,持続可能な開発目標）１７ゴールをすべての加盟193か国の合意で採択しました。気候変動による異常気象や、貧困、格差など世界が直面している深刻な問題は山積みですが、今すぐ先進国と途上国が協力して環境問題に着手しなければ地球の存続が危うい危機的状況です。

世界の環境への取り組みやエコラベルの歴史など大きな流れを学ぶことができました。

産業革命後、全地球の平均気温上昇が1.5度から２度になると世界中で水不足リスク、飢餓リスク、大規模な山火事のリスク、沿岸洪水リスクにさらされ、リスク人口が増加します。何としても1.5度までに抑えることが喫緊の課題。このまま環境破壊が続けば環境難民が増え、紛争の増加、地球環境は益々悪化するばかりです。持続可能な世界を目指すために、経済成長は続けながらも、限りある資源をより活かす取り組みも求められています。

限りある資源を活かすと言えば「みんなのメダルプロジェクト」はとても興味深いお話でした。来年開催される東京オリンピック・パラリンピックに使われるメダル約５０００個の素材は使い終わった携帯電話やパソコンなどの小型家電２８品目から抽出された金属でメダルが製造されています。オリンピック、パラリンピック史上初の取り組みだそうです。たくさんの人の寄付がこうした形になって、とても分かりやすく、理解されやすいプロジェクトだと思います。できるものなら、手に取ってゆっくり見てみたいものです。

さて、ニューヨークで開催された気候行動サミット（９月２４日）での１６歳の少女グレタさんの演説は素晴らしいものでした。「ボヤボヤしていられない！」と思いましたが、
近所の子育て中のお母さんも「グレタさんの力強い演説に感動して、このまじゃ子供たちの未来がない。自分にできることから始めるわ！」と意気込んでいたのにはビックリさせられました。
グレタさん！あなたの涙の訴えは多くの人の心を動かしてますよ！！
とグレタさんに伝えたいくらいです。誰もがこうして「自分ごと」としてとらえれば世界が変わるはず。今からでも遅くありません！

そんな私もグレタさんと中原先生のお話に強く背中を押されて、先ずは、家庭内でできることに挑戦です！
①ゴミの分別。リサイクルできるものは資源に。②リサイクル商品や中古品の購入。
③まだ食べられる食品の廃棄「食品ロス」を減らす。国内で捨てられる食品は年に632万トン、そのうち半分が家庭からなので早急に取り組みたい。④家庭で余った食品を持ち寄る「フードドライブ」に。
⑤フェアトレード商品の購入と「フェアトレード」の理解者を増やす努力。
ひとり、ひとりが環境や人権を配慮した商品を購入するエシカル消費を進めていけば、世界を変えることができます。フェアトレードはSDGｓのゴール１「貧困を無くそう」・ゴール１０「人や国の不平等をなくそう」・ゴール１２「つくる責任つかう責任」（持続可能な生産と消費）それぞれのゴールの達成につながります。世田谷区がFTタウンになれば、町ぐるみでSDGｓ達成に貢献できるのですから、こんなにうれしいことはありません。どれも今まで取り組んできたものばかりですが、これからも続けていくことで世界を変えることができると再認識した次第です。

商品を選んで買いましょう！と、消費者に長年呼びかけてきましたが、 作り手の企業を見張り！？意見をどんどん言っていかねば手遅れになるとも実感しました。 現状を調べて知り、意見の言える消費者になろう！

中原先生が着ていた背広にはECOマークがキラリ。 帝人が開発したECOスーツ（上下）は２リットルのペットボトル１２本 が使用されています。

以上