もうすぐバレンタインデー。フィリピン在住の料理研究家のTy京子さんがフィリピン産のカカオを使った「チャンポラド(チョコレート粥)」を紹介してくれました。 <フィリピン通信16>

ココアやカカオ８０％くらいのチョコレートで作ることができるようです。作ってみませんか？

甘ーいお粥? チャンポラド

甘―いお粥って食べたことありますか？しかもチョコレート入り。　えっ！お粥が甘いの？チョコレート入り？と言う人が多いのでは…

フィリピンではダバオ産のカカオが有名です。ダバオ市はチョコレートシティーを宣言して市をあげてカカオ豆の生産やローカルブランドチョコレートのマーケティングに力を入れています。

収穫したカカオの実を発酵させた後にローストしてすり潰し固めたタブレットTabllea de cacao と言うチョコレートドリンクの素といった感じの物があります。砂糖入りと砂糖無しが有りますけれど、そのままかじってもざらついて、チョコレートとは似て異なる物です。

★　スーパーで購入したルソン島バタンガス産のカカオタブレット★

フィリピンの朝食ではこの砂糖無しタブレットを煮溶かしてコンデンスミルクを加えてチョコラーテと言う飲み物にしたり、もち米のお粥にタブレットとお砂糖を加えてチャンポラドを作り、塩辛い小魚と一緒に食べたりします。初めて食べた時は「お粥」と言う先入観から不思議な気がしましたが、食べてみると結構癖になるものです。スーパーにインスタントチャンポラドが何種類か売られているのも納得です。

物は試し、一度挑戦してみませんか？タブレットが手に入らない時はカカオ80％のチョコレートを代用にしてもよいかもしれません。ココアを使う時はコクを出すのに無塩バターを少し加えてみて下さい。

カカオとチョコレートについて

ここでちょっとカカオとチョコレートについて整理しておきましょう。

カカオ豆を発酵させて微粉に粉砕したものがカカオマス、ここからカカオバターを除去したものがココア、カカオマスにカカオバターを加えて練り合わせたものがチョコレートで、これにミルクや砂糖などを加えて普段食べているチョコレートになります。カカオマスとカカオバターだけのものがカカオ100%チョコレートとなります。

カカオマスにはカカオポリフェノールやテオブロミンが多く含まれています。ストレス低減、動脈硬化の予防、肌老化の防止、アレルギーの改善、血圧低下の効用があると言われています。

ちなみに、ホワイトチョコレートにはカカオマスが含まれていないので上記の効用は期待できません。

３年ほど前に５０ｃｍくらいのカカオの苗木を購入して庭に植えたら３ｍくらいに育ちました。毎年カワイイ花を咲かせますがカカオの実は落ちてしまい大きくならないのが残念です。

チャンポラド(チョコレート粥)のつくり方

今度のバレンタインにはお家でチャンポラドを作ってみてはいかがですか？身体も心もポカポカになりますよ！

作り方:

1. もち米1/2カップに水３カップ水で煮る。初めは鍋底にくっつきやすいのでゆっくりかき混ぜる。
2. 米が踊ってきたらタブレット２－３個を加え、お粥状になるまで弱火でコトコト煮る。
3. 好みの量のコンデンスミルクまたは砂糖とミルクを加えて仕上げる。

塩を振ったゴマメ(田作り)の唐揚げを添えてみて下さい。

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 Ty 京子 プロフィール:　Kyoko Ty

東京都出身。1974年に渡比。フィリピンに在住する日本人グループ「フィリピンに学ぶ会」の「食物サークル」に参加して、フィリピン料理や食材の勉強会などを行っている。

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フィリピン通信16