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アバカ Abaca, Manila Hemp (マニラ麻)

アバカ(マニラ麻)とは Abaca,Manila Hemp

アバカはフィリピン原産の芭蕉科の多年草で、高さ5-7メートルになります。バナナに似ていますが、葉の幅が狭く、より密に生えています。果実は食用にはなりません。葉の繊維は強靭でしかも軽く、耐湿力があり、船舶用のロープに最適とされています。網、織物、製紙の原料になります。世界の生産量の大部分をフィリピンで産出しています。日本の紙幣にも使用されています。

 

アバカの歴史

アバカは本来野生で、フィリピン諸島各地では、古くから布地の原料として用いられていました。スペイン人も早くからガレオン船のロープ原料として使用していました。19世紀初頭、スペインは世界貿易市場で競争力のある換金作物のひとつとしてアバカ栽培に力を入れ、大規模に生産されるようになりました。1834年のマニラ開港以降は、アメリカ貿易商が資本投下をして、最大の輸入業者になりました。

1903年ごろからミンダナオ島ダバオでは、アバカ農園の労働者として日本人が雇われ、居住を始めますが、第一次世界大戦の景気による余剰資本がダバオに流れ込むと、日本人社会は一気にふくれあがり、日本人の人口も1万人を超えたといわれています。第二次世界大戦までの約1世紀の間、アバカはサトウキビと並んでフィリピン諸島でもっとも重要な輸出用商品作物となりました。

しかし、大戦後は、アバカ農園の発展を支えた日本人は本国に強制送還され、また、化学繊維の出現によるマニラ麻の需要低下もあって、その後産業は急速に衰退しました。

 

 

 

 

参考文献 ”PINA” Lourdes R. Montinola,1991,Amon Foundation
“HABI” Marian Pastor-Roces and Nikki .Costeng,1991,Communication Technolpgies
『現代フィリピンを知るための60章』 大野拓司・寺田勇文編著 明石書店
『もっと知りたいフィリピン』 綾部恒雄・永積昭編 弘文堂

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