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10.212016
REPORT ウェルトラーデン(フェアトレードショップ)に行く。@ミュンヘンそ の2
Weltladenとはフェアトレードショツプ(FTショップ)のことで、FT商品の販売のほか、FTの啓発や教材開発等も行っていて、FTを発信する拠点になっています。
ドイツには現在約1000店舗のFTショップがあるそうですが、今回ミュンヘンの中心街にあるFTショップにショッピングに出かけました。
ドイツには現在約1000店舗のFTショップがあるそうですが、今回ミュンヘンの中心街にあるFTショップにショッピングに出かけました。
ドイツFT連合に加盟しているFTショップは、ぐるぐるうずまきのロゴが看板になっているので、
すぐに見つけることができます。
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通りに面してガラス窓が多い店内はとても明るく、色鮮やかな商品がおしゃれにディスプレーされているので、色々な商品に目移りしてしまいます。この日は2人の女性が店番をしていて、私は「日本でフィリピンの生産者とFT活動をして15年になります。今日はお店を訪問で来て嬉しいです!」と自己紹介すると、「まぁ、日本であなたも活動しているのね!」と喜んでくれました。世界のFT仲間に会えて励みになりました。
一緒に同行してくれた友人に通訳をしてもらいながら、お話を伺うことができました。
こちらのFTショップはスタッフ5人とボランティアスタッフ15人で運営されていて、ボランティアスタッフの彼らは販売が主な仕事。次々に来店するお客さんの対応に追われていました。
Mさんによると、市役所にはFTの専任担当者がいるそうで、FTの知識や店の運営などについてセミナーを受講した人がボランティアスタッフとして働くことができるそうです。行政もFTに力を推奨していることが分かりました。
FT宣言都市にするために自治体内に担当部署と専任担当者・チームを設置し、フェアトレード運営委員会(常設)を設置します。ここがFTタウンの推進・運営母体となって活動を進めていくそうです。 |
ボランティアスタッフのMさんとSさん。赤ずきんちゃんをひっくり返すとおばあさんに→おばあさん→オオカミに変わる、変身人形を見せると大喜びしてくれた。
ぐるぐる渦巻きマークがロゴのGEPAは、年間売上50億円を超すドイツ最大のFT会社。
コーヒーを選んでいた男性に直撃インタビュー。 「今日、たまたま店に来たけれど、僕は普段からGEPAのコーヒーとチョコレートを買っている。GEPAのチョコレートはおすすめだよ!特にオレンジの入っているのは、僕のおすすめ。」と教えてくれました。さわやかな笑顔が印象的でした。
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子育て中の彼女は「FT商品は普段はあまり購入しないけれど、お友達の誕生日のプレゼントなどによく購入します。「FT商品をプレゼントにもらったら嬉しいですね!」と言うと、この笑顔が返ってきました。彼女の笑顔とお目めクリクリの赤ちゃんにおもわずほっこり。
ミュンヘンにはスーパーの他にBIOショップやFTショップ、NGOが運営するショップなどがあり、FT商品を気軽に購入できます。
また町ぐるみでFTを推奨する「フェアトレードタウン制度」の動きも活発です。FTタウンとは地域の役所や企業、お店、学校、教会などが「町ぐるみ」でFTを応援している自治体のことです。さらにEUのFTタウン運動は、自治体だけでなく、FT宣言大学、FT宣言教会なども誕生しているのは驚きです。 日本に帰国してFTタウンについて調べてみると、現在世界28か国、1800以上(2015年9月現在)の町が認証されていて、ドイツでは現在400以上のFTタウンが誕生し、ミュンヘンは2013年7月にFTタウンとして認証されました。 しかし、FTタウンとして認証されるには「国際フェアトレード財団」が決めた5つの基準を満たさなければなりません。それぞれの基準に達するのは簡単なことではありません。ミュンヘンの町の人々がつながり、力を合わせ、実績を積み重ねてきた結果です。今後もFTタウンが増えて、FTの輪が広がっていくことで、世界の弱い立場の生産者の自立を支援することができます。地道にコツコツと続けていくことの大切さを再確認しました。 因みに日本も2011年FTタウン認証機関ができ、熊本市(2011年)、名古屋(2015年)、そして今年7月には逗子がFTタウンに認証されました。日本の中でもあちこちの町がFTタウンを目指しています。最近、私が暮らす世田谷でも2020年にFTタウン宣言を目指して活動する団体に出会いました。微力ながら私たちも応援していきたいと思います。 |
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