分業制のわな！？
フィリピンの仕事スタイルで日本と違うなと折にふれて感じるのが、徹底した分業スタイル。合理的で効率的なやり方です。お人形の工房も、分業制で仕事を進めています。
スタッフは熟練の技を磨いて自分の仕事をこなしているわけですが、できあがりの全体像をあまり意識できない（気にしない）というマイナス面も感じられます。お人形の表情を担当するスタッフは、もちろんエキスパート。今回のパクパクの改善リクエストのひとつは、女の子の顔が少し「しもぶくれ」になっているものがあるので、バランスを整えて欲しいというものでした。そこで、よい見本と悪い見本を渡して、品質管理スタッフに確認してもらいましたが、実際に製作現場を見ると、現場に伝える難しさに直面しました。

微妙な手加減でビーズの目を縫い付け、鼻、口をステッチし、 立体的に表情を整えていきます。 こちらはおばあさんとおじいさんの絶妙な表情を製作しているベテランスタッフです。 顔を作るスタッフはその仕事だけをこなしています。 素晴らしい表情づくりの技術継承をしていってほしいです。

毛糸の髪の毛をお下げに結いあげて、できあがった顔に取り付けているスタッフ。 やっと頭部分が完成。髪の毛を取り付けて初めて、あごのラインのバランスを確認できるんですね。 顔担当と髪の毛担当ができあがり表情をお互いに確認しながら そのバランスの改善につとめてほしいのですが・・・・。 収入は出来高に直結するので、各パートは一心不乱に自分の作業に没頭・・・。 あとは品質管理スタッフの指示と指導の成果が出るように祈るばかりです❤