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「フェアトレード認証のその先を考える」(2021.12.21)に参加して 

昨年12月21日(19-21時)のフェアトレードラベルジャパンのトークイベント(ZOOM)に参加しました。以下、簡単に記録しておきます。

佐藤寛氏の司会で、フェアトレードラベル推進組織フェアトレードラベルジャパン(FLJ)の潮崎氏とDariK社の吉野氏の対談がおこなわれました。

 

★フェアトレードラベルジャパン(FLJ)のミニ講座 フェアトレードについて

まず初めにフェアトレードジャパン事務局長の潮崎さんによるフェアトレードについてミニ講義がありました。フェアトレードを初めて学ぶ人だけでなくフェアトレードに関わる私たちにとって、最近のフェアトレードの現状を知る機会になりました。

フェアトレードとは? 消費者だけが安全でおいしいものを食べているのは不平等=unfair です。このunfairな関係を正すための工夫がフェアトレードです。消費者だけが得するのでなく、海外の経済的に弱い立場の生産者の利益が多くなるようにしていきたい。

🔸フェアトレードとは開発途上国つくられた原料や製品を適正な価格で継続的に購入することで、立場の弱い開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す「貿易のしくみ」です。

国際フェアトレードラベル機構(FLO)1997年に設立され、現在は世界71か国、1880団体の生産組合が登録し190万人の農民や労働者が参加しています。

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                  フェアトレード認証ラベル

フェアトレード認証ラベルがついた商品は、製品の原料が生産され、輸出入、加工、製造されるまでの間、国際フェアトレードラベル機構(FLO)が定めた基準が守られていることを示しています。このラベルが添付されることで消費者はフェアトレード製品だとわかるようになりフェアトレード市場が拡大しました。

🔸フェアトレードプレミアムについて

フェアトレードは生産者への最低価格の保証だけでなく、フェアトレードプレミアム(奨励金)を支払うことで生産者を支えています。プレミアムは貿易量に応じて輸入業者が協同組合や生産者団体に支払う資金です。生産者団体はプレミアムを管理して、何にどのように使うかを話し合いで決定します。主に地域の教育や医療、井戸や道路の建設など生活向上やインフラ整備等地域の発展に使われています。

フェアトレード市場動向について

日本のフェアトレード知名度は年々上がり50%に達し、10代は80%に達しています。

ついに世界の市場規模は1兆2776万円(2018)に達しましたが、日本の市場規模は113億円。日本のフェアトレード市場も年々伸びていますがイギリスの1/21です。また日本の一人あたりの年間購入額はようやく100円を越えましたがスイスの1/100にしかならないのが現状です。日本もより多くの人にフェアトレードのしくみや認証マークを知ってもらい、フェアトレード商品を購入して欲しいと思います。

今やSDGsへの関心が高まり企業のサステナブルの推進とともに「サステナブル商品」が増加し、売上を伸ばしています。しかし、残念ながらサステナブルと名のれば売れるといったサステナブルまがいの商品(サステナブルウオッシュ)も目立つようになっているので、私たち消費者はしっかり調べて購入する必要があります。

例えばカカオ豆についていえば

世界のカカオ豆の生産量は618,633tのうち販売量は233,497tで37%のみです。

日本のカカオ豆輸入量のうちフェアトレードのカカオ豆の割合は1%に満たないので日本の企業がもっとフェアトレードカカオ豆を輸入して販売量を増やせば世界のカカオ豆生産者を救うことができます。

 

★ダリケー DariK社 について 代表 吉野慶一氏のお話

DariK社は京都のチョコレート専門店。会社としてフェアトレード認証は取得していませんが、フェアな取り組みをしているチョコレート専門店です。 インドネシア・スラウェシ島の契約カカオ農家から仕入れたカカオ豆100%使用しています。

・DariKとは、インドネシア語で「~から」という意味で、スラウェシ島を地図で確認すると、アルファベットの「K」の形をしているのでDariKという社名にしました。「スラウェシ島から、カカオをとおして世界を変える」という意味が込められています。

今年バレンタインに向けてセブンイレブンで発売されたDariKのピスタチオ×ミルクトリュフ

インドネシアはカカオ豆の生産量が第2位。日本のカカオ豆の輸入量はガーナ80%に比べ、インドネシアは0,3%(2013) だけなのはなぜなのか? 吉野さんがインドネシアに行き現地の状況を視察したところ、インドネシア産のカカオ豆は発酵をせずに輸出していたため安く買いたたかれていました。彼らは発酵技術を知らないのではありません。発酵したカカオ豆も発酵していない豆とほぼ同額で取引されていたのと、カカオ豆はロンドンやニューヨークの国際市況で価格が決まってしまっているので、価格が安定せず生産者の苦労が報われないためやる気をなくしていたのです。

国連は発酵の機材と指導を行いましたが、機材はチェス台やゴミ箱として使われていました。そこで、吉野さんが「品質の良いカカオ豆を作れば高い額で購入する」と生産者に伝え、現地法人PT.KICを設立し栽培、発酵、乾燥、豆の選別、輸出などすべてを生産者と協働して行うことにしました。

DariK社の取り組み

①多くの消費者に知ってもらうために昨年バレンタインデーに向けてコンビニエンスストアーでチョコレートやチョコレートドリンクを販売して社会へアピールしました。

②生産者と消費者の交流

🔸現地法人KICは消費者と生産者が交流するのを目的とした生産地を訪問するスタディーツアー(SD)を企画しました。ツアーの参加者は生産者の家にホームステイし交流が深まり、そのうちに生産者たちが親しくなり友人同士となりました。すると生産者は日本の消費者に安心安全なチョコレートを届けたいと思うようになり、自発的に農薬を使わなくなり、ついに有機農法を選択したのです。それまで、何度も有機農法を勧めてもやる気を出さなかった生産者たちでしたが、消費者との交流で人と人がつながり化学変化が起きました。これが有機農法に切り替えるきっかけです。

さて、DariKは独自の基準「スタンダード7箇条」を設定しています。

アグロフォーレスト農法の実践 無農薬、減農薬及び有機農法への移行、作業における危険な用具の不使用、地元NGOのKICの指導による発酵コントロール、トレーサビリティー100%等を目指しています。カカオの品質はフェアトレード認証に値する自信があります。

なぜDariKはフェアトレード認証をとらないのか?

吉野さんが起業したばかりの時は、小規模生産者にとってフェアトレード認証をとるのにハードルが高すぎましたが、現在は栽培から消費者に届けるまでのトレーサビリティーは100%に達しました。フェアトレード認証をとれる段階になっていて品質には自信があります。フェアトレード認証は市場拡大につながると思いますが、DariKは認証ラベルがなくても消費者が「本当においしいチョコレート!」と選び、判断してくれることを望んでいます。

注:トレーサビリティーとは製品がいつ、どこで、だれによってつくられたかをわかるように追跡可能な状態にすること。

 

★フェアトレードラベルジャパン(FTJ)の役割

フェアトレードを推進するNGO。フェアトレードラベルの普及啓発と日本国内で輸入業者や販売業者がスムーズにフェアトレードラベル製品の取り扱いができるように様々なコーディネートの仕事をしている。

世界のフェアトレード市場の現状は大まかにいうと3つの段階があります。

第一段階 フェアトレード認証ラベルがないと売れない →  日本の場合、欧米に比べフェアトレード認知度が低いので、フェアトレード認証ラベルがないとフェアトレード製品を販売していくのは難しいのが現状。

第2段階 フェアトレードラベルを消費者に認められて販売拡大する(イギリスでは認証率90%)→市民のフェアトレード認知度が高く、その上スーパーや小売店等でどこでもフェアトレード製品が購入できるので日々の生活に取り入れられている。

第3段階 フェアトレード先進国のイギリスではフェアトレードラベルを卒業し、企業独自の自社基準、自社プログラムを作る傾向がみられるようになってきた。

→イギリスのチョコレート会社キャドバリーはフェアトレードラベルでなく独自の「ココアライフ」ロゴを導入している。2017年ロンドンのスーパーマーケットのセインズベリ―がフェアトレード認証を取り下げて、自社基準を設けて独自の認証に切り替えると発表した。しかし、消費者側からは、フェアトレードに対する信頼に混乱をもたらすので、認証ラベルを付けてほしいとの声も上がっている。

企業にとって、フェアトレード認証ラベルの意義やフェアトレードへの取り組み方は大きく変化しているようです。

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感想

日本の10代のフェアトレード認知度が80%に達したのはとても嬉しいことです。これはやはりイギリス同様に教育の成果だと思います。ただ知っているだけでなく、彼らがこれからフェアトレード商品を購入して生活に取り入れてくれたら嬉しいです。残念ながら60代の私のまわりではフェアトレードの認知度はまだまだ低いのが現状です。日本はまだ第一段階で、認証ラベルがないと商品を売れない・選べない状況です。フェアトレード認証ラベルの付いた商品が町の商店やスーパーなどに並び気軽に選んで購入できるようになれば、国内の市場拡大につながると思います。そして、近い将来イギリスのように認知度が上がり誰もが購入できるようになっても、誰もが安心して安全な商品を選ぶことができるようにフェアトレード認証ラベルは貼付されていた方が良いと思います。

しかし同時に、SDGsへの取り組みが進み、自社基準のサステナブル商品も増えていくと思われます。フェアな商品は応援していきたいので、企業も消費者に向けてわかりやすい情報発信をしてほしいと思います。そして私たち消費者は製品や会社の情報をよく確かめて購入していく必要があると思いました。

(佐藤育代)

 

 

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