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11.72024
ピーニャ織(Pina)工房 La Herminia Weaving (パナイ島 アクラン)
「Likhang HABI Market Fair 2024」 10/18-20 Manila 報告
パナイ島特産のピーニャ織*
*ピーニャとはパナイ島特産のパイナップルの葉脈繊維を紡いで織り上げた伝統布。羽衣のように薄く繊細な伝統織物で、フィリピンの正装にも使われています。
La Herminia (ラ ヘルミニア)は、ピーニャ、アバカ麻、ラフィアなどの織物を扱うファミリー工房です(パナイ島アクラン)。営業担当のアイリーンさんと私たちは長いお付き合いで、久しぶりの再会となりました。
現在、工房の織工は約85人で27歳~65歳くらい。私たちが現地訪問した10年前に比べて、若い織り手も増えているようです。ヘルミニアの織手の達人であるアイリーンさんの母は91歳になるそうで、現在は引退していますが、周りの人に支えられて元気に暮らしているとのこと。兄のALANさんがピーニャのデザインをして、織を教えています。ALANさんは何度も日本(京都)に商談で来日していて、10月30日から日本(京都)に行く予定とのことでした。
ピーニャ布は経糸にシルクを使うシルクピーニャが主流。その他、アバカ、コットンを混ぜて織られています。最近は日本からShifu(紙布)を仕入れて使用していて、特に若いデザイナーが好んで使っているとのこと。
第7回 Lourdes Montinolaピーニャ織コンテストで優勝
ピーニャ織コンテストは今年で7回目。 コンテストには17団体がエントリーし、約30点の作品の応募があったそうです。ヘルミニアからは9点の作品を出品。そのうち、Mr.Edgar Cornito (アイリーンさんの姉のご主人 65歳)さんが1位を受賞しました。今年で3回目の受賞になるという実力者。
彼は熟練した織手であり、アーティストでもあります。最近はピーニャ布にアクリルペイントやファブリックペイントで抽象画を描いているが作品はとても好評だそうです。
<Lourdes R. Montinola Pina織物 コンテストについて>
ピーニャ織物 コンテストは、HABI :Philippine Textile Councilが主催するフィリピンで最高峰のピーニャ布のコンテスト。Far Eastern大学の名誉教授であり、先住民族の織物の研究者であ.るMs.Lourdes R. Montinola の名前に因んで名づけられた。モンティノラはピーニャ布を国の宝として取り上げた『Pina』などの本を執筆している。モンティノラの目標は若い才能を刺激して、ピーニャ織を工芸品や職業として追求してもらうこと。HABI Councilはこのコンテストを通じて、ピーニャ布の生産を活性化して革新的、創造的な表現を促進しようとしている。このコンテストに参加することで、織り手は複雑な工芸品を披露する機会を与えられ、作品に誇りを感じるだけでなく士気の向上にも役立っている。 さらに、コンペに参加することで、同じ思いで励んでいる団体と共有し連携する機会を得ることできる貴重な機会になっている。