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ランキット織物の復興をめざす “Niha” (ミンダナオ島 マラウイ)

「Likhang HABI Market Fair 2024」 10/18-20  レポート

内戦に傷ついたマラウイの女性たちを支えるNIHAさん

色鮮やかなバッグやベルトに引き寄せられて「Niha」のブースを訪問すると、ふくよかな女性がにこやかに私たちを出迎えてくれました。女性たちの仕事つくりを担っているAMALHAYAH・P・NIHAさんです。

「Niha」は、ミンダナオ島マラウイ市の伝統織物ランキット織の女性職人を支援し、織物産業の復興を目指しています。マラウイ市はミンダナオ島の西部、南ラナオ州の州都で、ミンダナオ島最大のマラナオ湖の北岸に位置しています。

NIHAさんによると、マラウイ市はフィリピン政府と武装組織の間で2017年5月から10月までの5か月に及ぶ激しい戦闘が繰り広げられ、市のインフラの多くが破壊されました。政府軍による包囲で35万人以上が避難を余儀なくされ、1000人以上の市民が死亡、包囲はマラウイの人々の生活に壊滅的な被害を及ぼしたため、かっては繁栄していたランキット織物産業は深刻な被害を受けました。多くの職工とその家族が避難を余儀なくされ、織物の材料や施設の一部を失い、生計手段を失ってしまいました。

2018年の夏、Nihaのチームはマラウイを訪れ、織り手たちと会い、彼らが生産できるランキット織のバンドをすべて購入しました。織り手たちはNihaに織を継続して安定的に供給することに同意し、Niha達の支援を得て新しい機材を入手しビジネスを復活させることができました。現在、工房では16歳~40歳くらいまでの女性たち34人が働いています。

 

色彩豊かな伝統のランキット織

ミンダナオ島では伝統的に「マロン」と呼ばれる筒状のスカート(腰布)が使われてきました。マロンは大きな布を縫い合わせて筒状にしたもの(スカート、ワンピース、赤ちゃんのおぶい布などなど100通りの使い方があるといわれる万能布)ですが、布と布を縫い合わせてつなぐ必要があります。このつなぎ部分や美しい装飾に使われてきたのがランキット織です。バックストラップ腰機で細長いベルト状に織られます。

現在は、このカラフルな幾何学模様の伝統織物を利用して、ヘッドバンドやストラップ、ベルトにしたり、バッグや財布に組み込んだりして商品がつくられています。

ランキット織を美しくパッチワークしたバッグ

 

ワールドトレードセンターで開催されているマニラFAME(国際デザイン見本市)に出店しているそうですが、これからはより販路を広げたいと今年初めてこのHABIフェアに出店しました。

2022年からは、プレーンなドレスやウエディングドレスにマラウイの織を使って若い世代にPRしていきたい、フィリピンのベッドシーツの会社ともコラボしてカラフルなシーツの提案をしているそうです。

最近フランスの貿易省とコンタクトが取れたので国際見本市への出店、香港のファッションショーにも出ることになり、国内だけでなく世界にも販路を広げたいと考えています。

 

NIHAさんが日本に旅行した際に美しい帯からヒントを得たランキット織のベルト。わ~、私がモデルなんて!とはにかむ笑顔がかわいらしかった。

NIHAさんはユニークな幾何学模様のカラフルな織を使って、ヘッドバンド、ストラップ、ブレスレットなどを作っています。

日々商品開発に努め、最近はランキット織が美しい帯ベルトも加わりました。

湖の民-マラナオ人

ラナオ湖周辺に暮らすマラナオ人は湖の民と言われています。

湖水のそばに繁茂する雑草ANAHAを使って女性たちが編んでいる自然素材のバッグ。

中央の赤や黒はパラカ(カエル)をデザインしています。

雨季になると大量に発生するカエルは豊かな自然のシンボルなので、カエルをとても大切にしていてマラナオ人は決して食べないそうです。

フィリピンの伝統織物には、カエルのモチーフがよく使われています。

 

 

 

 

 

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