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カリンガ州は伝統織物の宝庫(ルソン島山岳地域) 

「Likhang HABIMarketFair2024.10.」レポート🍀

美しい手織のテープ “IFKA’S WEAVING & HANDICRAFT”

カリンガ州は、ルソン島北部のコルディリエラ行政区(コルディリエラ Cordilleraはスペイン語で山岳地帯という意味)に位置しています。カリンガ族とは総称で、山岳地域には40を超える部族が暮らしているそうです。伝統のバックストラップ織(腰機織り)も盛んで、女性たちは家族の生活を支えるために織物の仕事をしています。衣服からバッグ小物、アクセサリーなどさまざまな用途の手織布を生みだしています。今回のイベントにもいくつかのブースが出展していました。

“IFKA’S WEAVING & HANDICRAFT”のブースで目にとびこんできたのは、カラフルで美しい手織のテープ。1本ずつ腰機織りされているそうでデザインは皆異なり多彩。大人気の商品で、お客さんはバッグのストラップにしたり、モバイルフォンのストラップにしたり。インターネットでの注文も多いのだそうです。

かつては伝統衣装のサッシュベルト、帯?として少し幅広のものが盛んに織られていましたが、まさにその現代版です。時代のニーズにあった商品にバージョンアップしていました。きっちりとゆがみなく織られていて、とても上質なものでした。

写真右が伝統的に使われているサッシュベルト。

 

少し幅広のテープには、手刺繍が加えられていました。デザインがそれぞれ工夫されていて感心しました。

 

若い二人のスタッフからカリンガの織物デザインについて教えていただきました。

 

カリンガの伝統織物のおもな色使いは、赤と黒と黄。赤と黒の縞模様のデザインが伝統で、黄色のラインは富や豊かさを象徴しています。デザインのモチーフは、山・川・花・星・動物など身の回りの生活に密着したものを取り入れています。

星のモチーフはカリンガの誇り。このモチーフでカリンガだとわかるのだそうです。バッテンのような模様は竹の棚。「シラクサカオ」と言って、かつてカリンガの家ではどの場所にもつくられていました。竹の棚は洗ったお皿をおいて乾かすのに使ったり、いろいろなモノを掛ける場所です。今では高級な飾り物を掛けるときに使われているそうです。

カリンガの女性たちは、伝統の巻きスカート(ラップスカート・タピス)を着用します。儀式や祭り、結婚式など特別な機会には必ず着用するそうです。スカートやブラウス、サッシュベルトは陶器やガラスのビーズや貝殻で美しく装飾されます。今ではプラスチックビーズ等も使われています。

若いスタッフの二人からは自分たちカリンガの伝統を誇りに思い、それらを継承していこうというという強い思いが伝わってきて、とても頼もしく感じました。

 

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